2026年9月、オークションの請求書は槌音より重い。クリスティーズは今月1日、サザビーズは2月、フィリップスは4月に手数料を動かした。香港で手を挙げるとき、勝負は落札の瞬間ではなく、手数料表と、その後の48時間で決まる。
階段は平らではない
まず公表された階段を読む。クリスティーズは2026年9月1日付で、香港は槌音HK$15,000,000までが28%、HK$60,000,000までが22%、それを超える部分が15%——率は段ごとに、その部分にだけ掛かる。サザビーズも28・22・15で香港の区切りは同じ、フィリップスは4月12日から通常29・22・15、時計は27・21・14.5の別立てだ。
最上段の率は請求書の率ではない。槌音HK$2,000万なら28%×HK$1,500万+22%×HK$500万=HK$530万、実効26.5%。HK$8,000万なら21.4%まで下がる。HK$800万の一本は丸ごと28%だ。計算は入札前に済ませる。上限は静かな部屋で決める。会場はそれを崩すために設計されている。
同じ槌音でも、場で変わる
槌音HK$2,000万の時計なら、サザビーズとクリスティーズの香港はHK$530万(26.5%)、フィリップスの香港は時計が別立てでHK$510万(25.5%)。同じ槌音で差はHK$20万。フィリップスの通常カテゴリーは逆に重い(HK$545万、27.25%)。
ただし同社には「プライオリティ入札」がある。低エスティメート以上で開始48時間前までに、書面の拘束力ある入札を出しておくと、香港の通常カテゴリーは29%から25%に落ち、HK$2,000万でHK$475万(23.75%)——標準との差はHK$70万。時計とタイムド方式は対象外、入札は取り消せない。
請求書に載るもの
手数料は請求書の一行にすぎない。クリスティーズの条件書は「購買価格」を、槌音と手数料に加えて、画家の追及権(EUなど)、輸送費と損害責任料、関税・税金・付加価値税の合計と定義する。公表手数料は税抜き表示だ。
そして最も誤読される数字がある。エスティメートは手数料を含まないが、公表される「落札価格」は含む。サザビーズもそう明記する。HK$320万〜600万のエスティメートでHK$1,561万——この並びは同じ単位ではない。
落札後の48時間
クリスティーズの香港向け条件書(2023年8月14日付)では、支払期限は落札終了後48時間以内。輸出許可が必要でも時計は止まらない——待つ間も支払う義務がある。遅れれば英ロイズ銀行の基準金利に年5%を上乗せした利息がつき、売買は取り消され得る。保管は落札から30日まで無料、以後は倉庫料。
時計には固有の落とし穴がある。ワニ革のストラップが写った個体は記号で示され、展示用で売り物ではない——発送前に取り外される。象牙、鼈甲、鯨骨、ワニ革は保護種扱いで、鑑定を買い手の費用で求められることがある。
2026年の選別
今年のオークションは下落の話ではない。4月24日のサザビーズ香港「Important Watches」は総額HK$414,232,320で、同社の時計セール史上最高、アジア開催としても最高額。ロットの97%が買い手を得て、半分以上が高エスティメートを超えた。首位はカート・ロンドンの「クラッシュ」(1987年頃)HK$15,616,000——落札したのは日本人のプライベート・コレクターである。
選別の軸は、来歴の語れる希少な個体かどうか。手数料の床は上がり、2月と9月の改定で最下段は27%から28%へ。低い帯で買う人ほど、多くを払う。
状態は、値を決める前に読む
条件書はロットを「あるがまま」で売ると書く。コンディション・レポートは無料だが、意見であって、すべての欠点を挙げるものではない。予定価格は低エスティメートを超えない。時計は部品の真正性を保証されず、「associated」のバンドはオリジナルでない可能性がある。
確認は書面で。どの部品がオリジナルか。最近どこかへ出品されていないか。レポートは自分の目か、信頼する助言者の目で読み直す。カタログは売り、レポートは白状する。二次流通の見方——箱、保証書、無研磨——はオークションでもそのまま通用する。
次のセールの前に
次のセールは、まだ入札していないセールだ。手数料表、支払期限と保管、CITESを先に読む。上限は槌音ではなく請求書の額で決める。階段を先に読んだ買い手だけが、静かなまま部屋を出られる。